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共済年金を厚生年金に一本化へ [社労士]

共済年金を厚生年金に一本化する被用者年金一元化の法案を、2012年に国会提出する方針を固めたというニュースがありました。

ニュースはこちらです。

公務員・サラリーマン、年金一本化へ…来年法案 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

記事は、

〉 政府は、公務員などの共済年金をサラリーマンの厚生年金に一本化する被用者年金一元化の法案を2012年の通常国会に提出する方針を固め、関係省間の調整を始めた。

〉 民主党は09年衆院選の政権公約で全国民が同じ制度に加入する年金一元化と月額7万円の最低保障年金の創設を掲げたが、党の調査会が今年5月、「短時間での実現は困難だ」として現行制度改善の方針を打ち出し、政府・与党は6月にまとめた社会保障・税一体改革成案に被用者年金一元化を盛り込んでいた。

〉 被用者年金一元化は、国と地方の公務員共済、私学の教職員共済の3共済をサラリーマンの厚生年金に統一し、より低い共済年金の保険料率を厚生年金と同じにする内容だ。公費で負担しているため、「公務員優遇」という指摘がある共済年金の上乗せ部分は廃止し、会社が従業員のために独自に設けている企業年金と同じ私的年金として新たな仕組みを検討する方針だ。

とあります。

これまでの経緯を知らずにこの記事を読むと、「ついに年金改革が始まったか、民主党グッド・ジョブ!」と思ってしまいがちですが、自民党政権時代に共済年金を2010年に廃止し、厚生年金に一元化することが決まっていたのに、政権交代によって誰ならぬ民主党が廃止、一元化を潰したことを思えば、「今になって、なにをやっているんだよ」としか思えません。

ま、それでもやらないよりはやるほうがいいのですが、一元化をする上で問題となるのが、記事にある共済年金の上乗せ部分と、記事には書かれていませんが共済年金と厚生年金の保険料率の差になるのでしょう。

共済年金の上乗せ部分は職域加算額といいまして、共済組合の組合員の期間(勤続年数のことです)が20年以上であれば2割増し、20年未満であれば1割増しの上乗せが付くということです。

記事では上乗せ部分は廃止するが、会社が従業員のために独自に設けている企業年金と同じ私的年金として新たな仕組みを検討する方針と書かれていますので、名前が変わるだけで上乗せ部分は残るということなんでしょう。

公務員の見る民間の会社というのは、厚生年金の上乗せになる独自の企業年金を設けている福利厚生がしっかりとした会社であって、そこまで手が回らない中小企業なんて比較対象にならないということなんでしょうね。

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