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職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言 [社労士]

先月のブログで、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」がパワーハラスメント(パワハラ)についての問題の現状と取組の必要性などについてまとめて報告したことを書きましたが、円卓会議はさらに議論をおこない、パワハラの予防・解決に向けた提言を取りまとめました。

職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000025370-att/2r9852000002538h.pdf

提言をまとめようかと思いましたら、厚生労働省がプレス・リリースで【提言のポイント】として取りまとめていますので、手を抜いて引用しますよ。

職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言取りまとめ
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000025370.html

【提言のポイント】
1.はじめに~組織で働くすべての人たちへ~
○暴力、暴言、脅迫や仲間外しなどのいじめ行為に悩む職場が増えている。
○業務上の注意や指導なども、適正な範囲を超えると相手を傷つけてしまう場合がある。
○こうした行為は「職場のパワーハラスメント」に当たり、誰もが当事者となり得ることを、組織で働くすべての人たちが意識するよう求める。
 
2.職場のパワーハラスメントをなくそう
○職場のパワーハラスメントは許されない行為。放置すれば働く人の意欲を低下させ、時には命すら危険にさらす場合がある。
○多くの人たちが組織で働く現在、職場のパワーハラスメントをなくすことは、国民の幸せにとっても重要。

3.職場のパワーハラスメントをなくすために
○企業や労働組合はこの問題をなくすために取り組むとともに、その取組が形だけのものにならないよう、職場の一人ひとりにもそれぞれの立場から取り組むことを求める。
○トップマネジメントは、こうした問題が生じない組織文化を育てるために、自ら範を示しながら、その姿勢を明確に示すなどの取組を行うべき。
○上司は、自らがパワーハラスメントをしないことはもちろん、部下にもさせてはならない。ただし、必要な指導を適正に行うことまでためらってはならない。
○職場の一人ひとりに期待すること
 ・人格尊重:互いの価値観などの違いを認め、互いを受け止め、人格を尊重し合う。
 ・コミュニケーション:互いに理解し協力し合うため、適切にコミュニケーションを行うよう努力する。
 ・互いの支え合い:問題を見過ごさず、パワーハラスメントを受けた人を孤立させずに声をかけ合うなど、互いに支え合う。
○国や労使の団体はこの提言等を周知し、対策が行われるよう支援することを期待する。
 
4.おわりに
○提言は、働く人の尊厳や人格が大切にされる社会を創っていくための第一歩。
○組織は対策に取り組み、一人ひとりは職場を見つめ直し、互いに話し合うことからはじめるよう期待する。

別紙:職場のパワーハラスメントの概念と典型的な行為類型を掲載

最後の「別紙:職場のパワーハラスメントの概念と典型的な行為類型」というのは、円卓会議が2月にまとめて報告した、(1)暴行・障害といった「身体的な攻撃」、(2)脅迫・侮辱・暴言などの「精神的な攻撃」、(3)仲間外し・無視などの「人間関係からの切り離し」、(4)業務上明らかに不要なことなどを要求する「過大な要求」、(5)仕事を与えないなどの「過小な要求」、(6)私的なことに過度に立ち入る「個の侵害」というパワハラの行為類型です。

厚生労働省は提言を踏まえて、平成24年度から
・職場のパワーハラスメントの実態を把握するための調査研究
・予防・解決に向けた社会的気運を醸成するための周知・広報
を実施する予定だそうです。

今日は、思いっきりカタイブログになってしまいした。

まあ、前回のブログにも書いたんですが、大の大人が職場でこんなことをしていては子供の学校でいじめやいやがらせがあってもなにも言えないでしょうし、どこであろうといじめや嫌がらせがあってはならないということにつきますね。

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don

「それパワハラですよ~」
という後輩のその一言のほうが、パワハラだと
思うのですが。。
by don (2012-03-17 14:05) 

heroherosr

donさん、こんばんは。
こういう後輩は多くなりそうですね。
円卓会議がまとめたパワハラの定義では、部下から上司に対してであっても優位性を背景におこなわれるものはパワハラに含まれるとしていますので、脅迫という精神的な攻撃であることが明らかであれば、立派なパワハラになるんじゃないかと思いますよ。
by heroherosr (2012-03-17 18:06) 

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