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先祖を千年、遡る【読書感想】 [その他]

幻冬舎新書の「先祖を千年、遡る」という本を読みました。

著者の丸山学さんは行政書士さんなのですが、先祖探しの前に行政書士にこのような家系図作成の仕事があることを初めて知りました。

仕事がら、行政書士の知り合いは沢山いますが、私の周りには家系図作成の仕事をしている行政書士さんはいませんねえ。

で、先祖探しですが、自分のご先祖様がどんな人だったのだろうかと想像するとわくわくしますね、先祖探しにはロマンがあります。

自分のルーツをどのようにして探るのかというと、「名字+家紋」からご先祖を推測していく「上から」の方法と、明治の戸籍から先祖を遡る「下から」の方法の2つがあり、それぞれにについて具体的に説明しています。

本では先祖探しを千年遡ると日本人のルーツは天皇家、藤原氏が大半を占め、正確な数字は出しようもないが日本の現在の家の半分ぐらいは藤原氏の末裔ではないかと書かれていますが、それははたしてどうなんだろうかと思いました。

「上から」の方法はそもそも「名字+家紋」から藤原氏、源氏、平氏などに当てはめるだけの方法ですし、「下から」の方法も明治の戸籍から菩提寺の過去帳につなげて江戸時代のはじめにまで遡るまでは正しく判るでしょうが、それよりも前になると家に代々受け継いできた家系図や藩に提出した由緒書、はては言い伝えになってしまい、信憑性が薄くなります。

言い伝えを真に受ければ、例えば平家の落人伝説がある地方の出身者は桓武天皇の子孫となりますがそれが本当とは限りませんし、家系図や由緒書を遡ると立派なご先祖につながったとしてもそれも本当とは限りません。

本の中では、清和源氏から生まれた名字として頼光流の美濃池田氏を紹介していますが、江戸初期の岡山藩の名君池田光政の家譜を訊かれたときに「創らせている最中だ」と答えたという逸話を以前に別な本で読んだ記憶がありますからねえ、こんな例は他にいくらでもあると思いますよ。

仮に遡って自分のルーツが天皇家、藤原氏にたどり着いたとしても、それが本当であるという証拠はないですし、大半を占めるなんてことはまずないだろうとどうしても思ってしまいます。

まあ、少なくても私のご先祖様がそんなたいそうな家柄ではないことは間違いないでしょうね。

と、けちをつけるようなことを書いてしまいましたが、自分のご先祖様が江戸時代にまで確実にわかるだけでも十分にすごい話ですよね、私もいつか自分のルーツを辿ってみたくなりました。

まっ、私のご先祖様なんて、どうせたいしたことのない江戸時代での今の私のような取るに足らない存在なんでしょうから、むしろ想像するだけの方がましなのかもしれませんがねえ。

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