平成24年度版厚生労働白書 [社労士]
小宮山厚労相が、平成24年度版厚生労働白書を閣議で報告したというニュースがありました。
ニュースはこちらです。
社会保障給付、57・5%が「負担より給付減る」 厚労白書を閣議報告 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
記事は、
〉 小宮山洋子厚生労働相は28日の閣議に、平成24年版厚生労働白書を報告した。白書は同省が実施した国民意識調査の結果を掲載。自分が負担した分より少ない社会保障給付しか受け取れないと思う人は57・5%に達した。20~40代では8割近くが、負担が給付を上回ると回答している。
〉 調査では「一生涯で負担した額よりかなり少ない給付しか受けないと思う」と答えた人が全世代を通じて最多の33・7%。「やや少ない給付しか受けないと思う」も23・8%で、「ちょうど釣り合った給付」(17・8%)「やや多い給付」(14・2%)「かなり多い給付」(3・1%)をそれぞれ上回った。
〉 一方、白書は社会保障の負担と受益のバランスが高齢者ほど「得」との受け止めについて、生活水準や負担能力の向上も考慮する必要があるとして「『今の高齢者だけがやたら恵まれていて、現役世代は不幸だ』とは一概にいえない」と訴えている。
〉 「福祉の充実」と「負担の軽減」のどちらを優先すべきかに関しては、福祉の充実を優先するとの回答が「負担軽減優先」(22・5%)の2倍の49・8%となり、将来不安から社会保障の充実を求める声が強い実情を印象づけた。
〉 税や保険料の負担増については「全ての世代で負担していくべき」が51・9%。「高齢者が負担」(22・3%)、「現役世代が負担」(15・0%)を大きく上回った。
〉 野田佳彦首相は「分厚い中間層の復活」を掲げているが、現在の日本社会のタイプを「ピラミッド型」と答えた人は最多の60・5%。中間層が厚いとの回答は27・5%にとどまった。
〉 調査は2~3月、厚労省が民間調査会社に委託して実施し、20歳以上の男女3144人から回答を得た。
とあります。
少子高齢化がどんどん進んでいく上に、かつてのような高度成長も見込めるわけでもないのですから、若い人の中に負担が給付を上回ると思う人が多くなっても、まあ、当然でしょうね。
白書自体も世代間の格差について、生活水準や負担能力の向上も考慮する必要があるって言い訳しているぐらいですもんね。
では、なにを考慮すればいいのかというと、この件に関する他社の報道を見ると、社会資本ストックの恩恵や教育や子育て支援の給付、親からの1人当たりの相続財産などに関しては、今の若者世代の方が高齢者の現役時代より大きいと指摘しているようです。
私も今のままでは若い人ほど割を食うことに間違いはないとは思いますが、そういうことを書くと受けがいいのか、必要以上に大げさに書いてあおっている記事などもよく見かけますので、なにからなにまで信じ込んでしまうのも精神衛生上よくないと思いますよ。
厚生労働省のホームページに、平成24年度版厚生労働白書の本文、概要、資料などがありますのでリンクを貼ってておきます。
http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/
本文はボリュームがあって読むのが大変そうですが、などと書いた、日本を100人の国に例えた「100人で見た日本」と日本で1日に起こる出来事の数について書かれた「日本の1日」は、雑学的のものですが中々楽しかったですよ。
私の事務所のホームページです。こちらもご覧ください。
社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・DCプランナー 安部事務所(クリックしてください)
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社会保障給付、57・5%が「負担より給付減る」 厚労白書を閣議報告 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
記事は、
〉 小宮山洋子厚生労働相は28日の閣議に、平成24年版厚生労働白書を報告した。白書は同省が実施した国民意識調査の結果を掲載。自分が負担した分より少ない社会保障給付しか受け取れないと思う人は57・5%に達した。20~40代では8割近くが、負担が給付を上回ると回答している。
〉 調査では「一生涯で負担した額よりかなり少ない給付しか受けないと思う」と答えた人が全世代を通じて最多の33・7%。「やや少ない給付しか受けないと思う」も23・8%で、「ちょうど釣り合った給付」(17・8%)「やや多い給付」(14・2%)「かなり多い給付」(3・1%)をそれぞれ上回った。
〉 一方、白書は社会保障の負担と受益のバランスが高齢者ほど「得」との受け止めについて、生活水準や負担能力の向上も考慮する必要があるとして「『今の高齢者だけがやたら恵まれていて、現役世代は不幸だ』とは一概にいえない」と訴えている。
〉 「福祉の充実」と「負担の軽減」のどちらを優先すべきかに関しては、福祉の充実を優先するとの回答が「負担軽減優先」(22・5%)の2倍の49・8%となり、将来不安から社会保障の充実を求める声が強い実情を印象づけた。
〉 税や保険料の負担増については「全ての世代で負担していくべき」が51・9%。「高齢者が負担」(22・3%)、「現役世代が負担」(15・0%)を大きく上回った。
〉 野田佳彦首相は「分厚い中間層の復活」を掲げているが、現在の日本社会のタイプを「ピラミッド型」と答えた人は最多の60・5%。中間層が厚いとの回答は27・5%にとどまった。
〉 調査は2~3月、厚労省が民間調査会社に委託して実施し、20歳以上の男女3144人から回答を得た。
とあります。
少子高齢化がどんどん進んでいく上に、かつてのような高度成長も見込めるわけでもないのですから、若い人の中に負担が給付を上回ると思う人が多くなっても、まあ、当然でしょうね。
白書自体も世代間の格差について、生活水準や負担能力の向上も考慮する必要があるって言い訳しているぐらいですもんね。
では、なにを考慮すればいいのかというと、この件に関する他社の報道を見ると、社会資本ストックの恩恵や教育や子育て支援の給付、親からの1人当たりの相続財産などに関しては、今の若者世代の方が高齢者の現役時代より大きいと指摘しているようです。
私も今のままでは若い人ほど割を食うことに間違いはないとは思いますが、そういうことを書くと受けがいいのか、必要以上に大げさに書いてあおっている記事などもよく見かけますので、なにからなにまで信じ込んでしまうのも精神衛生上よくないと思いますよ。
厚生労働省のホームページに、平成24年度版厚生労働白書の本文、概要、資料などがありますのでリンクを貼ってておきます。
http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/
本文はボリュームがあって読むのが大変そうですが、などと書いた、日本を100人の国に例えた「100人で見た日本」と日本で1日に起こる出来事の数について書かれた「日本の1日」は、雑学的のものですが中々楽しかったですよ。
私の事務所のホームページです。こちらもご覧ください。
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高齢化だから無理はないのでしょうね。
若い人の負担が増える・・・、でも、若い人もいずれは高齢になる。
逆三角形の構成が続くうちは大変。構造そのものから考えないとダメなのかもしれません。
by moz (2012-08-29 07:43)
mozさん、こんばんは。
どんなに言いつくろったところで、このままの構造ではいずれにっちもさっちもいかなくなることは明らかですよねえ。
ただ昨日今日分かったことではなく、もっと前からこうなることは分かっていたんですから、それまで何もしてこなかった罪は重いと思います。
by heroherosr (2012-08-29 18:43)