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厚生年金基金、全廃ではなく1割は存続する方針 [社労士]

年金消失事件を受けて全基金廃止方針となった厚生年金基金制度ですが、運営が健全な基金は存続させる方針に変更したというニュースがありました。

<厚生年金基金>1割存続 「一律廃止反対」に配慮 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

記事は、

〉 政府は8日、企業年金の一つ、厚生年金基金制度を存続させる方針を固めた。AIJ投資顧問による年金消失事件を受けて厚生労働省は昨年、制度の全廃案を提示、同省の専門委員会も1日、廃止を「妥当」とし、存続論を少数意見とする意見書をまとめていたが、同省は自民党内にある「運営が健全な基金まで一律に廃止するのはおかしい」との批判を考慮して方針を変えた。全約570基金の1割程度が残ることを想定している。今国会に厚生年金法改正案を提出する意向だ。

〉 厚生年金基金は公的年金である厚生年金の一部を国に代わって運用している。だが、運用環境の悪化で半分の287基金は厚生年金の支給に必要な資金が不足する「代行割れ」状態だ。このため民主党政権当時の昨年11月、厚労省は制度を10年間で全廃する案を公表した。専門委も制度の持続可能性を「低い」と指摘し、廃止方針について「妥当との意見でほぼ一致した」との意見書をまとめた。

〉 しかし、一律廃止では運用受託業者にも影響するとあって、自民党は反発。田村憲久厚労相も党側に配慮し、制度を残す方針に転換した。ただし、存続できる基準は厳しくする。専門委は厚生年金の支給に必要な資金の1.5倍の資産保有を「最低限の条件」に挙げている。厚労省の試算では49基金(全体の9%)が条件を満たす。【佐藤丈一】

とあります。

そもそも、厚生年金基金制度を全廃する理由が「代行割れ」なんですから、「代行割れ」が生じていない「運営が健全な基金まで一律に廃止するのはおかしい」という自民党内の批判は、おっしゃるとおり正論なんですよね。

ただ、厚生労働省と専門委員会では批判の声が出なかったのに、なんで自民党では批判の声が出たのかが不思議だったのですが、記事を読んで納得しました。

運用受託業者にも影響するからって、いかにも色々な業界にしがらみのある自民党らしい理由ですねえ。

まあ、存続できる基準も厳しくするのですから別に全廃でなくても全然かまいませんねえ、以前に厚生年金基金が全廃ということをブログに書いたことの訂正という意味で今日はこのニュースを紹介したのでした。

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