繰り上げ繰り下げ、いつから損?得! [社労士]
前回のブログで、国民年金の老齢基礎年金の繰り下げについて75歳まで繰り下げることができるように検討する方針が明らかになったというニュースを紹介し、その場合に何歳まで生きることができれば支払った保険料の元が取れるのかと、年金の総受給額が何歳まで生きられれば繰り下げをした方が得になるかを計算してみました。
ただし、検討する方針の程度の段階ですし、繰り下げの割増率も今のままとなると決まっているわけでもないのであくまでも仮定の計算ですが、せっかく計算式を思いつきましたので、今日のブログは65歳の年金受給に対して、60歳からに繰り上げた場合と70歳からに繰り下げた場合に何歳まで生きると年金の総受給額が追い越すのか、追い越されるのかを計算してみましょう。
計算式を思いついたといっても、どうということのない誰でも思いつきそうなものなのですが、数字に弱い超文系の私にとってはグッジョブで、普段でしたら65歳何万円、66歳何万円と一覧表を作らなければ分からなかったでしょう。
では、70歳繰り下げから
前回のブログにも書きましたが年金の繰り下げは月単位で計算して上積みされ、1ヶ月の増加率が0.7%で70歳まで繰り下げると、0.7%×12月×5年で42%の上積み支給となります。
平成26年度の老齢基礎年金の満額が772,800円で77万円として、70歳からの繰り下げ年金の額が77×1.42=109.34で109万円。
年77万円の年金を受給した人に対してその5年後に年109万円の年金を受給した人がいるときに、X年後にトータルの受給額が同じになるかというと
77X=109(X-5)=109X-545
545=109X-77X=32X
X=545÷32=17.03125
実際は2ヶ月ごとの支給ですから82歳となんヶ月で追いつかれてしまいますが、切り上げて18年後の83歳のときには総支給額は70歳繰り下げに追い抜かれてしまいます。
では、60歳繰り上げはというと
繰り上げは月単位で計算して減額され、1ヶ月の減額率が0.5%で60歳で繰り上げると、0.5%×12月×5年で30%の減額支給となります。
同じく老齢基礎年金の満額が77万円として、60歳かkらの繰上げ年金の額は77×0.7=53.9で54万円
年77万円の年金を受給した人に対してその5年前から年54万円の年金を受給した人がいるときに、X年後にトータルの受給額が同じになるかというと
77X=54(X+5)=54X+270
77X-54X=23X=270
X=270÷23=11.739…
やっぱり実際は2ヶ月ごとの支給ですから76歳となんヶ月で追いつきますが、切り上げて12年後の77歳のときには総支給額は60歳繰り上げを追い抜きます。
以上のことから、77歳まで生きる自信がないというなら繰り上げを、83歳から先もっと長生きをするよというなら繰り下げをした方がお得ということですね。
まあ、別に60歳繰り上げ、70歳繰り下げしかないわけでなく、月単位でできるので62歳と5ヶ月で繰り上げてもいいし、68歳と9ヶ月で繰り下げてもいいわけで、そうなると計算はまた変わりますが、人生なんて分からないですからねえ、結局は取らぬたぬきの皮算用となりかねませんよ。
年金に関する相談で繰り上げ、繰り下げについて出てくることがよくありますので、今日のブログは備忘録としても使えるように書いたのでした。
私の事務所のホームページです、こちらもご覧ください。
社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・DCプランナー 安部事務所(クリックしてください)
ただし、検討する方針の程度の段階ですし、繰り下げの割増率も今のままとなると決まっているわけでもないのであくまでも仮定の計算ですが、せっかく計算式を思いつきましたので、今日のブログは65歳の年金受給に対して、60歳からに繰り上げた場合と70歳からに繰り下げた場合に何歳まで生きると年金の総受給額が追い越すのか、追い越されるのかを計算してみましょう。
計算式を思いついたといっても、どうということのない誰でも思いつきそうなものなのですが、数字に弱い超文系の私にとってはグッジョブで、普段でしたら65歳何万円、66歳何万円と一覧表を作らなければ分からなかったでしょう。
では、70歳繰り下げから
前回のブログにも書きましたが年金の繰り下げは月単位で計算して上積みされ、1ヶ月の増加率が0.7%で70歳まで繰り下げると、0.7%×12月×5年で42%の上積み支給となります。
平成26年度の老齢基礎年金の満額が772,800円で77万円として、70歳からの繰り下げ年金の額が77×1.42=109.34で109万円。
年77万円の年金を受給した人に対してその5年後に年109万円の年金を受給した人がいるときに、X年後にトータルの受給額が同じになるかというと
77X=109(X-5)=109X-545
545=109X-77X=32X
X=545÷32=17.03125
実際は2ヶ月ごとの支給ですから82歳となんヶ月で追いつかれてしまいますが、切り上げて18年後の83歳のときには総支給額は70歳繰り下げに追い抜かれてしまいます。
では、60歳繰り上げはというと
繰り上げは月単位で計算して減額され、1ヶ月の減額率が0.5%で60歳で繰り上げると、0.5%×12月×5年で30%の減額支給となります。
同じく老齢基礎年金の満額が77万円として、60歳かkらの繰上げ年金の額は77×0.7=53.9で54万円
年77万円の年金を受給した人に対してその5年前から年54万円の年金を受給した人がいるときに、X年後にトータルの受給額が同じになるかというと
77X=54(X+5)=54X+270
77X-54X=23X=270
X=270÷23=11.739…
やっぱり実際は2ヶ月ごとの支給ですから76歳となんヶ月で追いつきますが、切り上げて12年後の77歳のときには総支給額は60歳繰り上げを追い抜きます。
以上のことから、77歳まで生きる自信がないというなら繰り上げを、83歳から先もっと長生きをするよというなら繰り下げをした方がお得ということですね。
まあ、別に60歳繰り上げ、70歳繰り下げしかないわけでなく、月単位でできるので62歳と5ヶ月で繰り上げてもいいし、68歳と9ヶ月で繰り下げてもいいわけで、そうなると計算はまた変わりますが、人生なんて分からないですからねえ、結局は取らぬたぬきの皮算用となりかねませんよ。
年金に関する相談で繰り上げ、繰り下げについて出てくることがよくありますので、今日のブログは備忘録としても使えるように書いたのでした。
私の事務所のホームページです、こちらもご覧ください。
社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・DCプランナー 安部事務所(クリックしてください)
年金に頼らなくても生活できる貯金を貯めたいです。
打ち出の小槌を探さなきゃ^^
by don (2014-05-17 11:54)
年金はどうなっていくのでしょう? 確実なのは、じぶんでも何らかの備えをしないと暮らせないってことだとは思うのですけれど。
そのうち70歳まで働く・・・なんてことになるのかもしれませんね。
試算、参考になります。ありがとうございます。
by moz (2014-05-19 05:18)
donさん、こんにちは。
打ち出の小槌いいですねえ、見つけたら私にも振らしてください。
by heroherosr (2014-05-19 16:47)
mozさん、こんにちは。
年金がもらえなくなるということはないでしょうが、おっしゃるとおり年金だけに頼る生き方はもう無理になるでしょうね。
70歳まで働く、というのはあり得ますよ、というかそうならなければ将来は世の中が回らなくなるでしょうね。
by heroherosr (2014-05-19 16:50)