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障害?障碍?障がい? [その他]

今日は、ヤフーのニュースを読んでの感想です。

「碍」常用漢字に必要?…障「害」印象悪く、賛否両論

記事は、

《 文化庁文化審議会の国語分科会で論議されている常用漢字の見直し案で、「碍(がい)」の追加を求める意見や要望が目立っている。 》

《 「障害者」ではなく「障碍者」と書けるようにするためで、印象の悪い「害」は嫌われているようだ。しかし、「害」も「碍」も、意味はほとんど同じ。障害者団体では「『しょうがい』という言葉そのものの見直しを検討してもらいたい」と訴えている。 》

《 文化庁によると、見直し案に対し、約220件の意見が寄せられている。このうち20件が「碍」を常用漢字に加えるよう求めていた。 》

《 「害」も「碍」も、「さまたげる」ことを意味するが、「害」は「害毒」「害悪」「公害」などの熟語に用いられ、負のイメージが強い。このため、山形、福島、岐阜、三重、大分、熊本県などの自治体では、担当部署名や広報文の表記を「障がい」に切り替えている。昨年4月から「障がい」を使う岐阜市では、「賛否両論あるが、障害という言葉を考えるきっかけにはなっている」と説明する。  》

とあります。

自治体だけではなく、企業でも「障がい」と書くところが増えていますね。保険会社でもパンフレットなどに「障がい」としている会社もあります。

しかし、私はこういうくだらない「言葉狩り」が本当に大嫌いです。記事にあるように、害は「さまたげる」という意味で使われているだけで、別に見下すために使っているわけではありません。「障害者」は、さまたげがありさわりがある人というだけで、差別語でもなんでもありません。字の持つ意味でいえば対語の「健常者」のほうが、すくよかでつねなる(普通の)人ということになり、障害のある人にとってよっぽどひどい言葉だと思います。

言葉のイメージや雰囲気だけで、「言葉狩り」をするのは愚かなことです。使い始めた人は意味を知って変えたとしても、それが広まると言葉が一人歩きして新しい差別語が生まれるだけです。

といって、障害者団体の人たちが自分のこととして変えるように働きかけることは理解できますが、自治体、企業などは本来他にやるべきことがいくらでもあるはずです。やるべきことを全てやった上での「言葉狩り」ならばまだ分かりますが、やっていないのに「言葉狩り」をするのは、問題から目をそらした自己満足でしかすぎないと思います。

今回は、障害・障碍・障がいの話でしたが、他にもくだらない「言葉狩り」はいっぱいあります。言葉の裏にあるものの本質を見極めなければ、いくらその言葉をタブーとしてもなんら問題は解決しないはずです。

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