SSブログ

日生の企業年金10%減へ提案 [生命保険]

日本生命保険が、労働組合に対し、自社の企業年金の支給総額を削減する提案をしたというニュースがありました。ニュースはこちらです。

日生、企業年金10%減…労組に提案

記事は、

〉 生命保険最大手の日本生命保険が、労働組合(組合員約1万4000人)に対し、自社の企業年金の支給総額を削減する提案をしたことが7日、分かった。

〉 退職金の水準見直しなどで、従業員1人あたりの支給総額は平均で10%程度減る計算だ。運用利率の低迷に加え、会計基準の変更により、企業年金の積み立て不足を抱える企業では財務が一気に悪化する恐れがあるためだ。他の企業でも見直しが相次ぐとみられる。

〉 日生は、労組の了解が得られれば、厚生労働相の認可を経て、2011年度にも制度を変更する方針だ。

〉 関係者によると、退職金の支給額や、年金運用の原資である積立金を減額するほか、日生の業績に応じて見直せるようにする。さらに、受け取り期間を、最大15年から最大5年間に大幅短縮する。これにより、企業年金の積立金は現在の約8000億円から1000億円近く削減でき、全額を拠出している日生の負担が軽くなるという。

とあります。

記事を読むと、すぐにでも10%削減になるように感じますが、はたして労働組合が「そうですか、分かりました」と簡単に了解するものなのでしょうか。確かに組合への加入率がかなり高いならば、労働組合の了解を得られれば労働協約の拡張適用ができますので、社内手続はスムースにいくのでしょうけれどもね。

また、今回の削減が現役、退職者のどこまで対象になるのか、記事を読んだだけでは分かりませんが、もし退職者まで対象の削減であれば、社内で了解を得られたとしても、NTTの例であったように厚生労働相が認可をしないしないかも知れませんよ。なんてたって、日本生命は生命保険業界のリーディングカンパニーですからね。

しかし、生命保険会社にとっては、外部の保険契約で運用利率の低迷に苦しむ上に、社内の退職金の積立にも運用利率の低迷に苦しむとダブルパンチになるんですね。本当に深刻な問題ですよ。

今日のブログのカテゴリー分けは、退職金問題ですから本来は社労士カテゴリーになるのでしょうが、日本生命の問題でもありますので、ここは出番の少ない生命保険カテゴリーにしました。

私の事務所のホームページです。こちらもご覧ください。

社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・DCプランナー 安部事務所(クリックしてください。)

公的・民間を問わず、「保険」、「年金」 と名のつくものについては、なんでもお気軽にお問い合わせください。

nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。