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高額療養費制度の自己負担限度額を引き上げる方針 [社労士]

厚生労働省が、高所得者の高額療養費の自己負担限度額を引き上げる方針を固めたというニュースがありました。

高額療養費、高所得70歳未満の負担上限上げへ (読売新聞) - Yahoo!ニュース

記事は、

〉 厚生労働省は31日、高額な医療費の自己負担を一定限度額に抑える高額療養費制度で、70歳未満の高所得者の負担限度額を引き上げる方針を固めた。

〉 低所得者に対しては限度額を引き下げ、負担を軽くする。新たな限度額は、同省の社会保障審議会で近く検討した上で、政令を改正し、2014年度の導入を目指す。

〉 政府の社会保障制度改革国民会議は8月上旬にまとめる最終報告書で、社会保障の負担を「能力別」の原則によって行い、高所得者には負担増を求める一方、低所得者の負担軽減を進めることを明記する見通しだ。高額療養費制度の見直しはこの方針に沿ったものだ。

〉 高額療養費制度は、所得水準と1か月の医療費に応じて、支払う上限を決めている。所得水準は70歳未満の場合、「高所得者」「一般所得者」「低所得者」の3段階で区分している。70歳未満で月収53万円以上(賞与は除く)などの高所得者の医療費が100万円だった場合、現在の1か月の負担限度額は15万5000円だ。窓口負担は3割の30万円のため、差額の14万5000円が公的医療保険から払い戻される。

とあります。

高所得者の自己負担限度額を引き上げる代わりに低所得者の限度額は引き下げるのですね、引き上げた分で下げた分を補おうというのでしょうか。

記事には高額療養費の見直しのイメージ写真があるのですが、それを見ると高所得者の引き上げと低所得者の引き下げだけでなく、一般所得者の限度額も引き上げと引き下げの2つに分かれ、現行の3段階から4段階の限度額にとなっています。

厚生労働省はこれと同じような見直しを一昨年、一昨々年にも検討していますが、その結果見送られています。

理由は引き上げ分を引き下げ分に廻してもそれだけでは財源を確保でlきないからで、一昨年には外来患者の窓口負担に100円を上乗せ徴収する受診時定額負担を財源に充てようとしたのですが反対論が強く見送られました。

今日取り上げた記事には財源についてまで書かれていませんが、これから検討していけば財源をどうやって確保するのかも当然に検討課題になるでしょうから、続報が入りましたらまたブログでご紹介します。

私の事務所のホームページです。こちらもご覧ください。

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猫きち

なんにしろ、庶民の立場としては
生活が楽になる感じはしないですねえ。
高所得者よりも低所得者の方が
圧倒的に多いので、まあ
みんなは喜ぶでしょうが、
高所得者は機嫌が悪くなるでしょう・・
あ。ぜんぜん、平気かな?
そんなことより、低所得者の医療費を
下げておいて、その穴埋めの財源を
「増税」という手を打つような気がするのですが・・
by 猫きち (2013-08-01 14:14) 

heroherosr

猫きちさん、こんにちは。
おっしゃるとおり、お金持ちよりも私ら貧乏人の方が多いですから、高所得者から余計に取ってもそれだけでは足りないでしょう。
では、足りない分を補うのは保険料か税金か、どちらにせよ厳しいことになりそうです。
by heroherosr (2013-08-02 17:00) 

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