SSブログ

年金切り替え漏れの過受給者が推計53,000人 [社労士]

専業主婦の国民年金の切り替え漏れ問題で、厚生労働省が本来よりも多く年金を受給している人が53,000人いるという推計を明らかにしたというニュースがありました。ニュースはこちらです。

<年金切り替え漏れ>過受給5万3000人 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

記事は、

〉 専業主婦ら第3号被保険者(3号)の年金切り替え漏れ問題で、厚生労働省は11日、本来より年金を多く受け取っている高齢者が5万3000人いるとの推計を明らかにした。平均の過払い額は年約1万1150円。また現役世代は、年金の減る可能性のある人が42万2000人に上る。政府は切り替え漏れのある現役の人が保険料を追納しなければ、将来の国民年金(満額で年約78万9000円)を減らす意向で、この場合、年間に平均約3万9000円、最も多い人で約37万円減額される見通しだ。

〉 同省によると、切り替え漏れのある人は97万4000人(受給者14万3000人、現役83万1000人)。さらに1400人を抽出して推計したところ、切り替え漏れが1カ月以上あるなど年金額に影響するのは47万5000人(受給者5万3000人、現役42万2000人)だった。

〉 国民年金は40年間(480カ月)完納で満額受給できるが、1カ月の未納で年間約1640円減額される。受給者の切り替え漏れ期間は平均6.8カ月、最長で128カ月。平均では年1万1150円、最長の人は年約21万円本来より多い年金を受け取っている計算だ。政府は過払い分の返還も検討しているが、難しいとみられている。現役の切り替え漏れ期間は平均23.5カ月、最長224カ月だった。

〉 制度開始(86年)以降、正しく3号から1号に切り替えていた人は1913万人いる。【山田夢留】

とあります。

記事を読むと、現役世代の422,000人の方は保険料の追納をしなければ将来の国民年金を減らす意向とのようですが、もうすでに受給している53,000人の方がどうなるかについては書かれていません。

この記事に先立つ4月6日に配信された記事には、概に年金を受給している高齢者の扱いをどうするかについて苦慮している様子が書かれています。

年金 「3号救済」4月中に案 高齢者の減額焦点 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

記事の中から、高齢者について書かれた一部を引用すると、

〉 問題は切り替え漏れに気づかないまま、既に受給を始めた高齢者の扱いだ。「未納期間は年金ゼロ」の方針を受給者にも適用するなら、公平性は高まる。

〉 しかし、過去に受け取った年金の返還や、将来の年金の減額が必要となる。5日の特別部会では、委員から「医療保険はみんな切り替える。本人の責任が非常に大きいのでは」「知らなかったのか、知っていて切り替えなかったのかが大きなポイントだ」と、公平性を重視すべきだとの意見が相次ぐ一方、「現役世代と年金受給者では事情が異なる。あまり公平・不公平を重視する必要はないのではないか」といった指摘もあった。

〉 高齢者の年金削減は、老後の生活設計に影響を与え、憲法で保障された財産権に抵触する可能性もある。厚労省年金記録回復委員会は3月30日、「困難であるとする意見が大勢」との意見をまとめている。

とあります。

厚生労働省のホームページを見ると、11日におこなわれた第3号被保険者不整合記録問題対策特別部会での資料が公開されていますが、資料の中には既裁定年金の減額について憲法第29条に規定する財産権の侵害となるか、ならないかについての過去の判例などがありました。

なんとなくですが、高齢受給者は特例として継続して年金を支給となるような気がしますが、はたして、どうなるのでしょうか。

私の事務所のホームページです。こちらもご覧ください。

社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・DCプランナー 安部事務所(クリックしてください)

nice!(15)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 15

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。