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春闘と定期昇給 [社労士]

年も明け、2010年春闘の労使交渉が本格スタートしたとのニュースがありました。ニュースはこちらです。

定昇めぐり攻防=労使トップが会談、春闘スタート

記事は、

〉 日本経団連の御手洗冨士夫会長と連合の古賀伸明会長は26日、都内でトップ会談を行い、2010年春闘の労使交渉が本格スタートした。連合は、今春闘で統一のベースアップ(ベア)要求を見送る一方、定期昇給などによる賃金水準の維持を必達目標に掲げている。これに対し、「賃金より雇用重視」を基本方針とする経団連は、業績が厳しい企業では例外的に定昇凍結もあり得るとの認識を示しており、3月中旬の集中回答日に向け、労使の攻防は激しさを増しそうだ。

〉 連合の古賀会長は会談で、「賃金カーブ維持はわれわれとして最低限の方針。また、定昇制度は労使の信頼関係の根幹だ」と強調。定昇などを通じた賃金水準維持が実現しなければ、「働く者の雇用不安や将来不安を払しょくできず、個人消費の落ち込みやデフレ加速の要因になる」と主張した。

〉 これに対して経団連の御手洗会長は、今後の交渉難航の可能性に触れつつ、「労使の協力がわが国企業の競争力の源泉だ」と指摘。「自社の存続・発展と従業員の雇用安定を重要課題と考え、経営実態や支払い能力などを踏まえて労使が納得できる着地点を探していきたい」と述べ、対立回避の姿勢を強調した。

とあります。

定期昇給はどうなるのでしょうか。まあ労働組合があって労使交渉をするような大企業ですから、ゼロというわけではなくいくらになるかで交渉していくのでしょうね。部外者から見れば連合の肩を持つわけではありませんが、デフレ防止のためにがんばって欲しいものです。

うちは大企業じゃないから春闘なんて関係ないや、という中小企業にお勤めの方はご自身の会社の就業規則(賃金規程)をチェックしてみてはどうでしょうか。昇給の条項に、「会社は、毎年4月に定期昇給をおこなう。」としか書かれていなければ、昇給額は別問題ですがまったくあがらないのは契約違反となりますので、交渉する余地はあると思いますよ。

逆に、今年はいいとしても今後のことを考えると毎年必ず昇給しなければいけないのはたまらんよ、という経営者の方にとっては、賃金規程の昇給の条項に、「前項の規定にかかわらず、会社の業績、経済状況などによっては、会社は定期昇給をしないことがある。」と入れておけば、定期昇給を免れることができます。(もっとも変更するときには労働条件の不利益変更になりますので、従業員の同意が必要になります。)

実は、以前にこのブログで今日の定期昇給を賞与の支払いに置き換えることで、ボーナスを支給する、しないが決まると書いたことがありますが、この他にもこの一文があるとないとでは全然変わってしまうといいう就業規則のポイントはまだまだあります。

就業規則(賃金規程)は会社の法律であり、社員との約束事ですので決して軽視できません。ずいぶん昔に作ってそのまま放置しているなどといった就業規則は、見直す必要がアリです。

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